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| 「自由が丘の家」 -丘の風をもとめて-
webmaster 2.今週の住宅 2008-5-15 9:45
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敷地はまちの喧噪をぬけた住宅地の一角、駅からゆるやかに坂をのぼった場所にある。ながい年月をかけて久品仏川にきざまれたこの起伏には、たえず心地のよい風が流れていた。このゆるやかな起伏と風を手がかりに自然とつながりを感じる住宅ができないか、小さな敷地にその接点をさがした。
 外観。敷地の南に寄せ、地面より一層分持ち上げることで視覚的に開放感をもたせている。
細い路地に面した敷地は、三方がたてものに遮られ閉塞的な印象があった。日当たりの少ない地上レベルを避けるため、たてものを少し浮かせることを考えた。居住スペースを地面より一層分もち上げ、路地から敷地奥へと段差のない土間でつなぎ、水平方向に広がりをつくる。さらに、たてものの配置を敷地の奥によせ、路地とたてものの間に前庭をもうけた。まちからつづく坂道、路地、前庭、外階段、玄関という段階的なアプローチが、ゆるやかな起伏の流れに住まいを心地よく位置付けている。
 前庭から連続する一階のアトリエ。一部を半地下として天井高を確保している。
 二階の居間。壁際に設けたトップライトからの外光が、明るく開放感に満ちたリビングを演出。
たてものの構成は、路地に開放した一階をアトリエ、二階以上を居住スペースとした。メインスペースとなる二階は、そとの塀が室内の壁までつづき、そのうえにもうけたトップライトをとおして、そとと変わらぬ光が室内をてらす。アウトドアリビングのような明るい開放感と共に、時間によって変化する自然の光によって、季節や天候の移り変わりを身近に楽しめる。
 ダイニング。時間によって変化する自然光が、季節の移ろいを感じさせる。
 天井高3mの浴室。夜にはトップライトから月あかりが照らす。
二階からのびるらせん階段は、三階をへてこの家の頂部である塔屋へとつづく。この3層の吹き抜けが8mの高低差をもつ自然換気のみちとなっている。塔屋に流れる風は夏場の熱気を軽減させ、冬には塔屋の暖気を下階にはこぶ。同時に、この塔屋の窓は、多摩川へとゆるやかに下っていく丘陵地形をうつしだし、日常と切り放された小さな安らぎの場を提供する。谷から吹き上がる風を受け、改めて丘陵地であることを知る開放感、はなやかな街中から静閑な丘の上に登ってきたような、静かな高揚感が家にやどった。
 3層分の居住スペースの空気を循環させる塔屋。空と街を一望できる。
設計:齊藤哲也/スタジオ ロキ 構造:長谷川大輔構造計画事務所 担当:長谷川大輔 作品タイトル:自由が丘の家 所在地:東京都目黒区 主要用途:専用住宅 家族構成:夫婦 竣工年:2007年 主体構造・構法:軸組在来構法(金物構法)、一部鉄骨 基礎:ベタ基礎
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